昨年10月に発売された東野圭吾氏のガリレオシリーズ最新作を、この間読み終えました。
ご存知の方も多いと思いますが、元々短編小説の作品である「探偵ガリレオ」「予知夢」の2作品を原作として、福山雅治さん、柴咲コウさんらが出演された連続ドラマが大ヒットし、その後、続編で映画化、再度ドラマ化もされた人気のシリーズです。
作中のガリレオと呼ばれる主人公の湯川准教授がアメリカに渡米したところで、前作が終わり、そこからかなり間も空いたので、シリーズ自体完結したものと思っていました。そして、ここにきて6年ぶりの新刊。このシリーズは好きで今まで全て読んできたので、嬉しかったです。
文藝春秋のガリレオシリーズ公式サイトより
http://www.bunshun.co.jp/galileo/
※あらすじを下記に引用します。
突然行方不明になった町の人気娘が、数年後に遺体となって発見された。容疑者は、かつて草薙が担当した少女殺害事件で無罪となった男。だが今回も証拠不十分で釈放されてしまう。さらにその男が堂々と遺族たちの前に現れたことで、町全体を憎悪と義憤の空気が覆う。秋祭りのパレード当日、復讐劇はいかにして遂げられたのか。殺害方法は?アリバイトリックは?超難問に突き当たった草薙は、アメリカ帰りの湯川に助けを求める。
中盤までは、あまりストーリーが進まずやきもきしましたが、後半から終盤にかけて思わぬところからストーリーが大きく動き、最後の方はなかなか読み応えありました。ラストはそうだったのか!と全く思いもしていなかったところに行きつきましたが。個人的に一番印象に残っている「容疑者Xの献身」を読んだ時のインパクトは超えられませんが、ガリレオファンにはもちろん、読みやすいミステリーが好きな方にはオススメの1冊だと思います。一番書きたいところがネタバレになってしまうため書けないのが残念ですが…、ぜひ読んでみてもらえると幸いです。
ストーリーにあまり関係ないところでいえば、湯川が、被害者遺族が営んでいる飲み屋さんに入り浸っているのを見て、昔よりだいぶ人情味が出てきたのかなと感じました。いくら草薙のリベンジのためといっても、特定のお店で常連になるイメージはあまりなかったです。
あと、何度か出てくる湯川教授と草薙、内海のやりとりを見ると、ついドラマや映画のガリレオを思い浮かべながら読んでしまいました。このあたりで個人的にガリレオシリーズの評価が上振れしてしまっているのかもしれません。またぜひ、ドラマか映画で実写化してほしいです(内海役は、できれば柴咲コウさんでお願いします。)